訪問看護は、病気や障がいといったお困りごとを持った方が、
住み慣れた場所で暮らすことをお手伝いするためのサービスです。
訪問看護とは
訪問看護サービスとは、看護師が医師・リハビリ職・介護職 等といった様々な職種と連携をしながら、地域で暮らす赤ちゃんから高齢者まで病気や障がいを抱える全ての方に必要な支援を提供するサービスです。
訪問看護のサービス内容
訪問看護では、身体的・精神的な直接的看護提供はもとより、入退院や入退所についてのご相談や、必要に応じた在宅ケアサービスの紹介、関連機関との連携といった各種の調整も行います。
①健康状態のアセスメント
- 全身の健康状態（体温、呼吸、脈拍、血圧、体重、筋力、視力、聴力、皮膚の状態、意欲、意思疎通、認知・精神状態、睡眠、栄養状態、排泄状況等）のアセスメント
- 病状や障がいのアセスメント
- 日常生活に影響を及ぼす要因のアセスメント
②日常生活の支援
- 清潔ケア（清拭、入浴介助等）
- 栄養管理及びケア（食事摂取への支援、脱水予防等）
- 排泄管理及びケア（排泄の自立支援、ストーマ管理、適切なおむつ使用等）
- 療養環境の整備（適切な福祉用具の使用等）
- コミュニケーションの支援
③心理的な支援
- 精神・心理状態の安定化のケア
- 睡眠等日常生活リズムの調整
- リラックスのためのケア
- 希望や思いを尊重した生活目標に沿った支援（生きがい、家族や隣人とのつながりなど）
- 家族や関係職種間の人間関係の調整
- 利用者の思いの尊重、尊厳の維持
- 利用者の権利擁護（代弁者（アドボカシー））
④家族等介護者の相談・支援
- 介護・看護負担に関する相談
- 健康管理、日常生活に関する相談
- 精神的支援
- 患者会、家族会、相談窓口の紹介
⑤医療的ケア
- 医師の指示に基づく医行為（点滴注射、褥瘡・創傷処置等）
- 医療機器や器具使用者のケア（経管栄養法管理、様々な留置カテーテルの管理、在宅酸素療法管理、吸引、人工呼吸器使用上の管理等）
- 疼痛、血糖コントロール、脱水等の症状マネジメントと医師等への情報提供
- 服薬管理
- 急変、急性増悪等による緊急時対応（２４時間体制）
- その他、主治医の指示による処置・検査等
⑥病状悪化の防止（予防的看護）
- 褥瘡・拘縮・肺炎・低栄養等の予防、健康維持・悪化防止の支援
- 寝たきり予防のためのケア
⑦入院/入所と退院/退所の支援
- 退院（退所）時の連携（医療処置・ケアの引継ぎ、在宅医療・看護体制整備）
- 入院（入所）時の連携（在宅での医療処置・ケア等の引継ぎ等）
- 相談支援専門員（障害福祉）、ケアマネジャー（介護保険）等関係者間との連携
- 入院病院、入所施設、関係機関等との連携
⑧認知症者の看護
- 中核症状、ＢＰＳＤ（認知症の行動・心理症状）に対する看護
- 睡眠、食事等生活リズムの調整
- コミュニケーションの支援
- 家族等介護者支援
- 環境整備、事故防止のケア
⑨精神障がい者の看護
- 精神症状に対する看護
- 睡眠、食事等生活リズムの調整
- コミュニケーションの支援
- 日常生活の自立支援
- 服薬、デイケア、外来通院等医療の継続支援
- 社会生活復帰への支援
⑩エンドオブライフケア
- 全人的疼痛、苦痛等の緩和ケア
- 食事・排泄・睡眠・休息運動等療養生活の支援
- 療養環境の調整
- 看取りの体制への相談・アドバイス
- 本人・家族の精神的支援
- 遺族へのグリーフケア
⑪リハビリテーション看護
- 体位変換、ポジショニング、関節可動域訓練等の実施と指導
- ＡＤＬ・ＩＡＤＬの維持・向上のための訓練
- 福祉用具（ベッド・ポータブルトイレ・車椅子・自助具等）の利用支援
- 外出・レクリエーションの支援
- 生活の自立・社会復帰への支援
⑫重症心身障がい児者・医療的ケア児の看護
- 医療機器や器具使用者のケア（様々な留置カテーテル管理、吸引、経管栄養法管理、気管カニューレ・人工呼吸器使用上の管理等）
- 発達過程・障がいに応じた看護、生活リズムの調整
- 家族支援
- 社会資源（公費負担医療、各種手帳、医療費助成等）の活用支援
- 療育・教育機関との連携
- その他主治医の指示に基づく医療処置
⑬社会資源の活用支援自治体の
在宅ケアサービスや保健・福祉サービスの紹介
- 民間や関連機関の在宅ケアサービスの紹介
- ボランティアサービスの紹介
- 各種サービス提供機関との連絡・調整
- 住宅改修、福祉用具導入等の相談助言
- 公費負担医療制度、医療費助成制度等の活用支援
訪問看護の疑問・質問
訪問看護の料金はどの程度かかりますか？
その方の必要と診断された医療・介護サービスや、ご年齢・所得といった状況に応じて料金は異なります。
自己負担割合の目安としては、月額の1～3割となっており、例えば、介護保険（1割負担）の場合は1回につき800円程度、医療保険（3割負担）の場合は1回につき3,000円程度となります。 ※24年7月時点
場合によっては、自己負担が軽くなる各種制度を受けることも可能です。
訪問看護の契約をする際にも詳しい説明があるのでご安心ください。
訪問看護はどの程度の時間・頻度で来てくれますか？
介護保険と医療保険、どちらの保険で訪問看護を利用するか次第で変わります。
介護保険は、1回の訪問時間は20分～1時間半。介護保険の限度額範囲内であれば週に何回でも訪問可能です。
医療保険は、1回の訪問時間が30分から1時間半程度。原則は週3回までの回数制限があるのですが、医師からの特別な指示がある場合に限り連日の訪問や同日内での複数回訪問も可能となります。
急な体調不良や状態に不安がある時といった緊急時に対応はしてもらえますか？
訪問看護ステーションでは24時間365日での看護提供体制を用意しております。
まずはお電話にて状況を確認させていただいた後、必要に応じて看護師による緊急訪問や主治医への連携をいたします。
ただし、訪問看護師による緊急訪問は時間を要してしまうケースもありますので、非常に緊急度が高い状況の場合は、救急車への連絡をお願いすることもございます。
※参考※
「こんにちは！訪問看護です」（公益財団法人 日本訪問看護財団）
https://www.jvnf.or.jp/wp-content/uploads/2020/09/20200909hellovisitingnursing.pdf
重要事項説明書
